火災への備え

健康

火災に備えるにはどうしたらいいか?火災の発生から鎮火後まで一通りを想像しながら、何が必要か書き出してみた。

火災を出さない

2021年に東京都で発生した火災件数は3989件。そのうち、最も多いのが電気設備機器が原因となったもので38%、次が放火とタバコでそれぞれ15%、次が石油設備機器14%となっている。タバコと石油設備機器は家にないので、まずは電気設備機器と放火に対して備えておきたい。

電気設備機器は、コンセント差込口、電子レンジ、電気ストーブ、バッテリからなどの出火が含まれる。

コンセント差込口は、ハンガーがコンセントに落下し発火、埃に引火など、差し込む金具部分に何かが接触して引火する。これらを防ぐためには、コンセント周辺の掃除をこまめにして埃をなくす、掃除しやすいように差し込み口の前に家具を置かない、カーテンをかけない、落下しやすい物を置かない等、コンセントプラグに物が接触しないようすること。

電子レンジの火災は、食品の長時間加熱により起こる。爆発的に燃焼する危険性のある食品は、さつま芋と中華まんだ。長時間加熱により水分が蒸発し、炭化が進行して可燃性ガスが発生する。パンも水分が少なく、糖分が多いので、炭化しそうだ。こういうものは電子レンジを使わないか、使う時は電子レンジから離れない。

バッテリは純正品しか使わない。また、充電したまま、長時間家を留守にしない。

すべての電気製品に共通して言えることは、どこかに焦げ跡や、発熱、煙や匂いがある場合は、発火の危険があるので、処分方法等含めて消防署に相談すること。

放火に対する備えとしては、家の周りに燃えやすいものを置かないことだ。最も放火されやすいのは雑誌や新聞紙や段ボールなどの紙製品なので、これらはゴミ収集日の当日まで外には置かない。自転車のカバーは使わないか、使うならば防火素材にする。放火犯は目立つのを嫌うので、家の周りは明るくしておく。

火災を広げない

万が一火災が起こってしまった時に、火が燃え広がらないようにする備えも必要だ。

カーテン、ソファ、ベッド、布団、壁、天井など面積が大きいものは燃えにくい素材のもの、燃えたときに有害なガスが出ないものを使う。壁紙と天井は簡単には変えられないが、次に貼り替える時には耐火であることを最優先して選ぶ。

スプレー缶は熱くなると爆発して引火する可能性があるので、家に置かない。掃除用洗剤、芳香剤などは缶入りのものは買わない。

燃え広がる前に初期消化できるように、消化器を各フロアに置いておく。電子レンジ火災の場合は、扉を閉めたまま、電源を遮断し、消化器具を準備することが推奨されている。消防庁作成の動画を見ると、発火後扉が勢いよく開いてしまうが、火は庫内に留まっている。自分で扉を開けようとするのは危険なので、扉は閉めたまま、距離を保ち、扉が開いてしまったら消火器をかける。

逃げる

初期消化が無理な場合は、煙や火が充満してしまう前に、すぐに逃げる必要がある。

火災の煙は大変高温で有毒物質を含んでいる。吸うと喉を火傷したり、毒で意識が朦朧とするリスクがある。煙は上方向へはとても早く広がるが、水平への拡散は歩くスピードかそれより少し早い程度だ。姿勢を低くして、落ち着いて逃げる。煙内の有害物質は水溶性のものがあり、濡らしたハンカチで口を覆うと濾過され体内に取り込むのを防げる。煙は狭い角のスペースには広がらないので、部屋の角、階段の角に汚染されていない空気が残ることがある。煙を吸って苦しいと感じたら、角の空気を吸う。

家のどこにいても、防空頭巾や靴は、逃げる際にすぐ取れるように、各部屋に置いておく。普段から家では燃えやすい素材の服は避ける。119番への連絡は、身の安全が確保されてからでよい。

一刻も早く逃げなければならない時に、貴重品を取りに行くのは命を落としかねない。貴重品より、まずは身の安全が重要だ。貴重品は、鎮火後に取りに行けば良い。火災で貴重品が焼滅してしまわないように、耐火袋に入れて保管しておく。ただ、耐火袋も完全ではない。Youtubeで実験している動画が複数あるが、ほとんどのメーカーの耐火袋は強く火を当てると、数分で縫い目から火が入ってしまう。ネットでの体験談によると、海苔やお菓子のスチール缶にいいれておいたものは燃えなかったらしい。耐火袋に入れ、さらにスチール缶に入れておけば安心だ。

耐火袋に入れておくものは、現金、クレジットカード、キャッシュカード、通帳、火災保険証券、身分証のコピーだ。普段使っているカードをいちいち耐火袋から取り出して使うのは面倒なので、普段使っていないが有効なカードや、身分証のコピーを入れておくと良い。身分証のコピーがあると消失してしまった通帳やカードの再発行手続きがスムーズになるだろう。コピーがいい理由は、有効なカードと一緒に本物の身分証を保管するのは盗難にあった時に危ないためだ。または身分証はスチール缶に入れて別の場所で保管しておく。

火災が1階で発生した場合、1Fからは逃げられない。2階、3階の窓からも逃げられるよう、救助ロープを各階の窓のそばに置いておく。

鎮火後の生活

無事逃げた後、自治体や消防署が当面の宿泊施設が用意してくれるとは限らない。その日からホテル住まいになる可能性もある。初日は一文なしで、スマホもなく予約の電話もかけられない。スマホがなくてもPCで連絡が取れるSNSアカウントで家族や知人と繋がっておいた方がよい。

ホテルで翌朝を迎えたら、外出に必要最低限必要な、下着、靴、服、バッグを購入し、家に耐火袋に入れた貴重品を取りに行く。貴重品を2階や3階に置いておいた場合、階段や天井が燃えていたら取りに行けないので、1階に置いておいた方が拾いやすい。1階も家屋の奥に入っていくのは危険なので、窓や出入り口の側が良い。

最初の数日はホテルか民泊での生活をしながら賃貸を探し、賃貸に移ってから本格的に生活の再建だ。生活必要品は再度揃えなくてはならない。家具、家電、食器、衣類など相当な量になる。火災保険に加入する際に、家財にも十分に保険をかけておくべきだ。

保険

実際に火災にあった方の体験談を読んだり、自分だったらどうするかを想像すると、どのような火災保険に入るべきかが見えてくる。普通どのくらい入るのか、普通はこの特約つけるものなのか、と「普通」を基準にするのは意味がない。保険会社が作ったパッケージにお任せするのも良くないし、先にパッケージを見てしまうのも良くない。自分の想像に制限がかかってしまう。

自分が欲しい保険の内容を自分で考えた後に、抜け漏れがないかのチェックに保険会社が作ったパッケージを参考にするのが良い。足りないものがあればそこで補う。

火災で家や家財を失ったら、まず何から買い揃えたいか、そのためにいくら必要かを計算してから、十分な保険金額を決める。

保険に貯蓄性を求めない。解約時や満期時の返戻金が多くするために、十分でない保険金額の保険に入るのは、保険の意味をなしてない。万が一の時に十分な保険金額が出なければ、何のための保険かわからない。貯蓄なら、もっとよい金融商品がある。

火災保険金が入ったら、再度同じ場所に住宅を購入するか、異なる場所に購入するか、購入せず賃貸料に当てても良い。全焼でない場合、火災保険金で同じレベルの住宅は再建できない。半焼で保険金額の半額しか出なかった場合、半焼した家をリフォームするだけで住み続けるより、賃貸を選択するかもしれない。ただでさえ、多くのものを失って気分が落ちるのに、生活レベルまで下がったら、かなり辛い。少なくとも生活レベルだけは下がらないよう、十分な保険に入っておく。必要な保険は節約しない。

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