市場調査のアナリストとして10年以上働いてきた。名刺にはリサーチャーとかアナリストとかいう肩書だったが、実際はグラフ作成屋さんだったと思う。
人によってやり方はいろいろだけれど、私はとにかく沢山グラフを作った。ビジュアル化してみないと傾向が見えてこないので、色んな切り口でグラフを作っていた。実際に報告書に載せるのは、ほんの一部で、大半は使うことなく捨てるグラフになるのだが。
グラフを一通り作ってから、どのグラフをどういう順番で見せるか決める。せっかく作ったグラフなので本当は全部採用したいし、報告書のボリュームがあった方ががんばった感がアピールできるかな思うこともあったが、沢山捨てた。
ここでもったいないからと捨てずに報告書入れると、数字好きな人や、数字がわかることを周囲にアピールしたい人が、「そんなの見なくてもわかってるよ」とか「当たり前じゃん」という雰囲気を出してきたり、わかりやすくするために数字を加工したグラフを出すと「加工されると余計わかりづらい」とか、比較対象がなく仕方なく過去データや他の調査データを参考に入れると「これはApple to Appleじゃないから比較できないね」とか、言ってくるので、とても悔しい気持ちになる。
かといって、グラフ数を最小限にしてページ数減らすと、手を抜いてると思われやしないかと悩み、グラフ選択にはとても時間を取られた。人によって一番見たい情報や見やすいものが違うし、結果だけ欲しい人もいれば、結果に至った経緯や理由もきちんと理解したい人もいる。人目線で報告書を作るのはとても難しかった。
リサーチアナリストをしていたときは、人の目を気にせず自由に分析したい、と思っていたので、このブログで何か分析するときは、途中経過の無駄情報も気にせず入れて、私の思考の形跡も残していきたいと思う。


コメント