モノ不足に備える

お金

買い物をして、お金を払うと、「ありがとう」と言われる。買う人も売る人も、これを当たり前と思っている。

本来、取引とは「価値と価値の対等な交換」である。受け取るモノやサービスと同じ価値のお金が支払われるなら、どちらも対等のはずだ。 それにもかかわらず、現代では「お金を払う側が上」という態度をとることが人々の体に染みついている。

今生きている人が生まれる前から、この「買い手が上」文化は根付いていた。だから、これに疑問を持つ人はほとんどいない。

でも、これは当たり前ではない。今、次第にモノやサービスが不足してきている。特に介護や医療従事者の不足、バスの運転手不足などで、お金があっても買えないサービスが出てきている。

飲食店やカラオケなどの娯楽施設も、店員不足で、客が店員を呼んでもなかなか来ない。家電の修理も技術者不足で、故障しても、なかなか修理に来てもらえない。

すると客は怒り、クレームし、それを理由に値切る。店側は「すみません」と謝り、値切りに応じる。労働者や生産者不足の現代で、モノやサービスが、どれほど貴重で価値の高いものか、どちらもわかっていない。

しかし、気づくのは時間の問題だ。お金をあっても手に入らないモノやサービスは次第に増えるだろう。

この状態を「インフレ」と呼ぶ。インフレには、お金が市場に出回りすぎることによりものと、モノやサービスが絶対的に不足することによるものと2種類ある。今日本で起こっているのは後者だ。

インフレには、株や貴金属、アート、不動産などの実物資産や外貨を持てば強いと言われてきた。でも、これらは結局お金にしか交換できない。 購入時より高い金額で売却して、沢山のお金を得たとしても、お金で買えるモノやサービスが市場に存在しなければ、買えない。

インフレ率が世界一高い国々では、物々交換が復活している。お金よりも、モノやサービスそのものが欲しいのである。モノやサービス供給不足への備えは、モノやサービスでしかできない。できるだけ早く、お金をそれらに変換して備蓄しておくことだ。いつか値上がりするから買っておくのではなく、市場からなくなるかもしれないので買っておくのだ。

スーパーに行って、新鮮な食料品がずらーっと並んでいる棚を見ると、なんて平和なのだと思う。この時代に生まれたことはとてもラッキーだ。でも、これは過去の歴史を見ても、当たり前に長く続くものではない。

ひととき 大災害や戦争、パンデミックで労働力や生産力が失われれば、棚は一気に空っぽになる。 有事でなくても、人口増加で食料が足りなくなったり、人口の高齢化で、労働者が減り、生産やサービスを提供する人が減れば、棚は次第にスカスカになっていく。

スーパーが閉店してしまっても2年間は困らないくらいの生活必需品に、今からお金を変換しておいた方がいい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました