ダンスの初心者クラスでは、ダンスをカッコよく踊れる人はいない。生徒は、鏡に映る自分のダンスを見て笑ってしまう。楽しいからではない。恥ずかしさを誤魔化すために笑うのだ。でも本心は、自己嫌悪になり、惨めで、悲しい。
先生は笑ってる生徒を見て、レッスンを楽しんでいると勘違いする。そして時々、その生徒のダンスをおもしろおかしく真似て、他の生徒の笑いを取ろうとする。クラス内にどっと笑いが起きる。笑った他の生徒は、自分のダンスも、真似されて、笑いのネタにされてしまうと内心は慄いている。でも先生に気を遣って笑う。このクラスは、生徒みんな笑顔なので、側から見ると、とても楽しそうに見える。
一方、上級クラスは、皆真剣な顔でダンスを踊っている。さらにカッコよく見せることに集中し、没頭している。だから、笑顔にはならない。でも、脳内は快楽に満ちている。


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